← 裁決・判例データベース

CASE ANALYSIS / 2008-12-25

国内で経営する代表者と乗組員通達の援用

本文確認済みの資料です。公刊判決または公表裁決書の確認範囲は、下記に記載しています。

国税不服審判所(裁決) | 源泉所得税

国内住所あり住居日数職業家族形式資料

代表者への給与等を非居住者扱いで源泉徴収した法人の事件。国内での住居・滞在・経営実態から代表者を居住者と判断し、乗組員の住所に関する通達の援用を認めなかった。

主要な事実

審判所は、代表者が国内の取締役会に出席し、日常的な物品購入も承認していたことを認定。別表4の日本/国外の日数は、2002年は日本297日/国外68日、2003年は日本297日/国外68日、2004年は日本330日/国外36日、2005年は日本269日/国外96日。暦年集計で、出国日は国外、帰国日は国内に計上する。2003年は居住者扱いで源泉徴収済みであり、今回の処分対象月に含まれない。

判断の理由

請求人は、D国の家族との生活・住宅や資産を主張し、乗組員向けの所得税基本通達3-1による判定を求めた(別紙2)。審判所は、外国の家族と生計を一にするという前提に証拠が足りないとし、国内住居と経営・滞在の実態を総合して生活の本拠を国内に認定した。住民登録だけを根拠にした判断ではない。乗組員通達も本件代表者には該当しないとした。会社は本人の勤務・住居等を把握しており、本人の非居住者申告に従っただけでは不納付加算税の正当な理由にならないと判断した。

当サイトの解説

この事件から何を読み取るか

外国に家族や財産があるとの主張と、証拠による認定を区別する。住所の総合判断と特定職業向け通達の適用範囲は別の問題であり、家族所在地や国内日数だけで結論を一般化しない。

事件当時の法令と事実関係に基づく判断です。同じ日数や形式を整えることで同じ結論になるという意味ではありません。

審級・確定状況

対象は2002年1〜12月及び2004年1月〜2006年3月の各月分の源泉所得税納税告知・不納付加算税賦課決定。2007年6月8日に審査請求。2008年12月25日裁決は各争点について処分を取り消す理由がないと判断。質問検査権の違法主張も排斥した。後続訴訟は未確認。

確認範囲

公式の裁決書(抄)、別表4、別紙1・2を照合。別表1は取得できず、個別処分日・税額は未確認。2006年の通年日数は示していない。外国の家族との生計同一が認められないことを、家族の不存在や海外資産の不存在に置き換えていない。法令・通達は当時の適用関係として記述。既存11件の出典・対象事実と照合し、本件は会社代表者の給与等に係る源泉所得税事件として別整理。船舶勤務本人の所得税事件や不動産代金源泉徴収事件とは異なる。非公表全文や後続審級の確認を意味しない。

原文・出典

共通する争点の事件

大竹貿易事件系列:香港滞在と国内の経営・家庭生活 →
本文確認済み(民間転載・一部省略) | 国内住所あり | 共通する争点:住居・家族・職業・日数・形式資料

国外合計と国別日数:外国会社合算課税の住所判定 →
本文確認済 | 国内住所あり | 共通する争点:住居・家族・職業・日数・形式資料

株式譲渡時の住所と国内ホテルの居所 →
本文確認済 | 国内住所なし | 共通する争点:住居・家族・職業・日数・形式資料

事件を選んで比較する